無線局免許の範囲? または 従事者免許の範囲 ? ( 相互運用協定 )
日本のHAMがアメリカでアマチュア無線を運用する場合 ( 相互運用協定 )。
アメリカ大使館と日本国政府の相互運用協定 文書のコピー(英語)1985年8月8日 (PDF ファイル)
この協定で混乱していることは 日本のHamがアメリカに来たときの運用できる範囲は従事者免許の範囲かまたは無線局免許の範囲かどちらか混乱しています。
この質問をアメリカのHamにQRZでしたところ、アメリカに来たときの運用できる範囲は従事者免許の範囲ではないでしょうか、という意見が多数でした。
QRZで質問をしたLINK http://forums.qrz.com/showthread.php?421628-Recipirocal-Operation-Station-License-or-Operator-Class-Limit
理由としては、無線局免許の範囲内とすると、日本で固定のみで無線局免許を受けている局の免許では運用できる場所が局免許に指定してあるために (移動の範囲のところが空白になっている)、固定のみでの無線局免許受けている場合ではアメリカでは(無線局の住所以外では)運用できないことになる。
また、日本の無線局免許では申請のときの特定の無線機(工事設計書に書いた)で免許が許可になっているために、許可を受けていない無線機を使った運用はできない。(たとえば技術基準適合証明書などのない無線機)また、200 ワット を超える無線局は無線設備の検査が必要なために、検査された無線設備でないと運用できない。 これだと相互運用の意図がまったくなくなる
アメリカに来たときの運用できる範囲は従事者免許の範囲であるという見解で仮定すると、4級無線従事者は 空中線電力10W以下の無線設備で21MHzから30MHzまで又は8MHz以下の周波数を使用するもの、空中線電力20W以下の無線設備で30MHzを超える周波数の電波を使用するものの操作(モールス符号による通信操作を除く。)になり。 2級無線従事者は アマチュア無線局の空中線電力200W以下の無線設備の操作 になるのではないか。
また 第一級アマチュア無線技士 を持っている人は従事者免許では特に送信出力の規定がないので、FCCのExtra Classの範囲内で 1.5KW PEP までの送信出力をだすことができることになるのでしょうか。
この仮定の見解をつかうと、日本では許可になっていない 5MHz帯、144.000 - 148.000 MHz, 222.000 - 225.000 MHz, 3500 - 4000 kHz(80 メータ バンド すべて )なども 運用できるということでしょうか?
相互運用協定の文書には日本国内でアマチュア無線の許可を受けているものはアメリカでも運用できるとしか書いてなく。 周波数、出力などは 自国(日本)のアマチュア免許?の範囲内で、また アメリカの Extra Class の 範囲を越えないことと FCCの Parts 97 にあるだけ。 この アマチュア免許? の解釈に混乱がある。
ほとんどの国はアマチュア無線の免許は従事者免許と無線局免許が一つになっていて、アメリカのように一つになっているアマチュア無線免許には免許の階級のみが書いてあり、
運用できる周波数、出力、モード などは書いてはないです。
その意味ではアメリカのアマチュア無線の免許証は日本の従事者免許に似ています。 (日本のアマチュア従事者免許証の例)
アメリカのアマチュア無線の免許状の例に見るようにアメリカの免許は日本の従事者免許 に コール サインが付いているようなものです。
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Wikipedia
の アマチュア無線技士からの従事者免許の例 |
アメリカのアマチュア無線は(無線局)免許状のようなものはなく、運用できる 周波数、出力、モード は ルール書(法律書)FCC PARTS 97 の中に詳細に書いてあります。その理由は、運用できる周波数、出力などは免許の階級だけでなく、運用場所、用途(たとえば ラジコン操作用は 1ワットまで)、モード などによってこまかく違っていて、無線局免許状にそれらの条件をすべて示すのは困難でしょう。 (注意ー1) 。
日本の無線局免許状のように周波帯はこれとこれで、出力は何ワットでと全国すべて同じ条件にするのはアメリカでは不可能であります。また、日本のアマチュア無線局免許状は周波数帯の表示(バンドの中心周波数の表示)なので、仮に無線局免許状で2メータ帯 免許状には中心周波数の145MHzが書いてある(144-146MHz)を許可されている場合はアメリカのほとんどの場所でアメリカの2メータ帯(144-148MHz)で送信することができるのでしょうか?
日本でも過去に7MHz、3.8MHzバンドなどが拡張された時にも無線局の免許状はそのままで、すでにそのバンドで許可されている場合は拡張された周波数が申請なしで使えるようになった例があると聞きます。 たとえば免許状には7MHz帯 中心周波数の7050kHzと書いてあっても、7000kHzから7200kHzが書き換えなしで使えるようになった事例があるとのことです。
(注意ー1)
これは日本ではあまり知られていないことですが、アメリカのアマチュア無線の運用は場所、周波数によって細かく制限があり。軍事基地、FCCの受信局の周り、ITU 1,2,3 などの場所によってはかなりの広域の範囲で、運用をできない場所があったり、または 出力、周波数などの制限があります。 また、アメリカのアマチュア無線の周波数での多くはアマチュア無線は2次的な割り当てであり、政府、軍事通信などの運用する無線局に混信または害を及ばすことが法律で禁じられているので。FCCのPARTS 97 の法律書をよく読んで、違法運用にならないようにする必要がありますね。
また、FCCのアマチュア無線の試験はわりと簡単なので、アメリカに来る機会の多い人はアメリカで試験を受けてFCCのアマチュア無線免許を受けるのが一番簡単ですね、 FCCの免許を受けるのにTAX ID か Social Security Number、 および アメリカでの郵便物がとどく住所(PO BOX、知り合いの人の住所でもかまわない)が必要です。
また、業務無線、船舶無線の無線従事者免許にもアメリカと日本には違いがあります。